日本の教育システムが生み出した弊害の理解が必要
皆さんはどんな小学校・中学校・高校・大学でどのようなことを教わってきましたか?
この「教わる」っていう教育体制がそもそも社会人になって、一番の弊害になっていると私は考えています。
小学校から大学まで、先生や顧問、教授など、我々学生に答えを教えてくれる人がいます。
ここで、多くの学生は履き違えてしまうんです。
何かわかりますか?
それは、
「世の中の物事の大半に答えはないにもかかわらず、答えが決まっていると思っている」
です。
(このような答えがあらかじめ決まっているものだと思っている方の考えを、私は学生シンドロームと呼んでいます)
仕事には答えなんてありません。
自分で筋道を立てて、自分なりの答えを導きだすこと。
これが仕事なんだと私は考えています。
会社に入ったばかりの若手の子に「これはどうすればいいですか?」と聞かれます。
もちろん単純な内容はパッと回答できますが、
多くの場合は条件が複雑に絡みあっていて、それを総合して判断しないと、見誤ってしまいます。
ただ、答えが決まっているものだと思っている子は、答えだけを求めてきます。
これはその子が悪いわけではなく、日本の教育システム全体の問題です。
先生に答えを教えてもらうのが当たり前ですからね。
ただ、そういっても教育システムは簡単に変えられません。
そのため、私ができることは、
学生シンドローム的な考え方を持っている方に、日々心掛けるべきことをお伝えすることです。
例えば、どうやったら儲けられますか?と誰かに答えを求めて聞いたとします。
そこで、これをやれば100パーセント儲かります。という回答が来たとします。
おそらくそれは詐欺です。100パーセント儲かるのならその人がやっているはずですからね。
ちょっと話がそれましたが、
儲け方に答えがないことはわかりますよね?
時代の流れや状況によって、同じことをやっても儲かる時期と損する時期が出ます。
タピオカが物凄く流行りましたが、今はだいぶつぶれてしまった店も多く出ています。
つまり状況によって、あるものが正であったり、そうでなかったりするわけです。
なので、周囲の状況判断がすごく重要になります。
上司に仕事の相談をするときも同じです。
上司は、聞かれたことに対してそれに関連する情報を得て総合的に判断するわけですから、
相談するときは、その関連情報を一緒に提示して判断をしてもらうべきです。
さらに欲を言えば、その関連情報から結果的にこういう結論にするべきだと思いますがどうでしょうか? というところまで
上司に言えればベストかと思います。
また、逆に少しの情報ですぐに答えをくれる上司にも実は注意が必要です。
それは先ほどの状況とは逆で、必要な情報がなく判断を下しているため、状況を見誤っている可能性があるということです。
答えをすぐにくれる上司は、下からすればすごく楽です。
ただ、「上司が言ったからそれをやりました」では社会人ではありません。
上司に言われて、最終的にやると判断したのは自分です。
自分が上司にどう判断を仰いだか、どう相談すべきだったかを反省するべきです。
ただ、そこで反省することによって、今後の相談の仕方も変わり、
結果的に自分の成長に結びついていくことは確かです。
まずは、世の中の大半は答えが決まっていない、ということを認識し
その後の行動につなげていくことが
学生シンドロームいち早く抜け出し、社会人としての一歩を踏み出すことにつながります。
(社会人でもこれを分かってない人もよくいますから、
もしかしたら社内で一歩先に行くことになるのかもしれませんね)