現場監督として【防水工事】をうまく管理するためのポイントを
本当にみるべきポイントに絞って紹介します。
■雨を想定し、工程を書く
→当たり前ですが、防水工事は雨の日に施工ができません。
工程は雨をしっかりと想定して組む必要があります。
雨の頻度はその地域の去年・一昨年の状況を確認しましょう。
季節性や地域性を考慮することが重要です。
多少のずれはあるかもしれませんが、なにも考慮していないと後々工程調整が大変です。
また、雨の多い地域は屋根等を設置することも視野に入れておきましょう。
防水が完了しないと内装工事にいつまでたっても着手できません。
【工程がずれる想定をする】+【工程がずれない処置を行う】
これが重要です。
■水張試験の条件を調整する
→アスファルト防水などは、水張試験が必要となります。
ドレーン周りの水張試験だけであれば良いですが、時折屋上全体の水張を求めてくる設計図があります。
普通に考えて気違いですが、それが一番信用できるからでしょう。
ただ、普通に管理していればドレーン周りで十分です。
設計図をまずチェックしましょう。そして設計者と協議しましょう。
■水下からの施工が基本
→防水工事は水下からの施工が基本です。
水下から施工することで上へ上へと防水を重ねていくことができるので上から水が降ってきても水下側へ流れていきます。
工事の進捗でどうしても水下を先に施工できない場合、そこに弱点が発生する可能性が出ます。
そこが管理の重要ポイントです。施工してくれる職人さんにも最終的に防水の重ね方が逆にならないようしっかりと話をしておきましょう。
■防水下地の含水率
→防水を施工する前の躯体は含水率を確認する必要があります。
含水率が高い状況で防水をしてしまうと特にシート防水等は浮いてしまいます。
必ず既定の含水率まで下がっているかを確認しましょう。
雨の日の翌日も含水率が上がりますので、天候も注意しましょう。
■防水下地の形状
→防水を施工するために下地を成型する必要があります。
特に面取りをする、または角を起こす必要がある、など
それぞれの防水で下地の形状を調整しておく必要があります。
防水施工をする前にしっかりと把握しておきましょう。
■臭気対策(アスファルト防水の釜の設置・エポキシ系の防水)
→アスファルト防水はアスファルトを溶融させた状態にするために釜を炊きます。
その匂いはかなりきついです。また消防への揚煙届等を出しておく必要もあります。
エポキシ系は元々非常に強力な臭いを放ちます。
周りの一般の方に迷惑をかけないよう、臭気をどう処理するかを考慮する必要があります。
防水工事の管理レベルは【5】です(10段階で10がMax)
そこまで複雑で難しい工事ではないですね。
頑張っていきましょう。